宗谷バスで稚内大観光編
素敵な朝
朝の8時くらいに起床
今日の予定は一応考えてはあるものの、一部を除いて時間に縛られないし、かなり余裕がある。
とりあえず最低限の荷物を持って外に出る。後、今回は鉄道要素は全くありません。(タイトル詐欺)
早朝(というわけではない)の街を歩き、稚内駅にある宗谷バスのバスターミナルへ。ここで乗車券を購入。
中は窓口と椅子があるだけの普通の待合所。昨日言った沿岸バスの留萌駅前営業所よりかは綺麗だ。
トイレは無いが営業所がある駅舎となっているキタカラの中にトイレがあるので、なくても大丈夫なのだろう。
ここで一日乗車券を買った。
宗谷バスの一日乗車券は期間限定で発売されているもので、宗谷バスの稚内市内のバスが乗り放題になるもの。天北宗谷岬線は稚内バスターミナル(稚内駅)~宗谷岬までだが、観光をするには持ってこいの乗車券。なお宗谷岬までは片道1420円なので、往復してノシャップ岬にでも行けば元は取れる。(なお発売期間は、宗谷バス公式サイトで随時確認してください)
ノシャップ岬へ
まずは駅前にちょうど止まっていた、(系統番号は忘れた)ノシャップ行きのバスに乗車。車内は...
がら空き!!!
たまに地元のおっちゃんやおばちゃんが乗って来るくらいで基本は俺たち2人。
じゃあ、稚内は田舎なのかと言われると完全に田舎という訳ではない。バスに乗ってみると分かったのが、稚内の街は割と建物がしっかりとある。というのも稚内の市街地(ここで述べるのは、稚内駅~ノシャップ)の近くには山があり、その山を避けるように建物を建てた結果、国道40号線とその周りに建物があるだけのかなり細長い街となっている。
なので今乗っている区間は人が密集しており、バスも日中時間帯でも毎時4~5本は走っている。
途中、沖縄の修学旅行で見た米軍基地っぽい建物を発見。これは航空自衛隊の稚内分屯基地だ。日本を守る拠点となる大切な場所だ。もし仮にロシアが攻めて来たらここが真っ先に迎え撃つのだろうか...。
自衛隊の基地のそばを通るとすぐに終点ノシャップバス停に到着する。
終点なのでバスが何台か留置されていたり、待合所があったりと終点らしい風景があるのかと思ったが、とりあえず空き地に止めてあるって感じだ。
バス停からノシャップ岬までは歩いて10分くらいかかる。道は平坦なのでそんなに疲れないがとにかく風が強い。
着いた
ノシャップ岬で目立つのはなんといってもこの、イルカの置き物だろう。これはかつて宗谷海峡をイルカが通過したという話に基づいて造られたのだそう。
ここに着くだけでもう既に最果て感がすごい。
普段であればそれなりの観光客がいるのだろうけど、まだギリギリ観光客が動きだす前の時間プラス、コロ助の影響もあってかあまり人はおらず、ゆったりとノシャップ岬を楽しむことができた。
岬の周辺にはたくさんのカモメもおり、うまく望遠やズームを使えばカモメがやってくることを待つことなく撮影できる。ただ望遠レンズ出すのめんどくさくて標準レンズで撮っていたというね。
日本最北のマック
バスの時間が迫っていたので急いでバスに戻った。本数はそれなりに充実している物のやっぱり15分待つのはめんどくさい。
さて、この後は日本最北のマックへ行く。目的は朝マックだ。別に稚内のマクドナルドは朝マックにアザラシの肉が出るとかそういうのは一切ない普通の朝マックだが、日本最北の地で食べるという事に意味がある。
バスに乗ってる時、少しだけ焦りがあった。というのも朝マックは10時半まで。バスが定刻通りに到着すれば問題なく間に合うが、バスというものは遅れる乗り物だ。中心部では車の通りも増えていき、信号も増えていき、遅延も少しずつでてきた。
ここまでだったらまだ...間に合うが
途中で一気にバスが減速した。よく見ると。さっきまでたくさんの車が通っていた対向車線に車がほとんどいない。何があったんだろうと思っていると...。
まさかの道路工事。
これによって車線規制が行われておりバスもそれに巻き込まれてしまった。
この工事現場の横を通過したのが10時27分。現場からすぐの所にマックの最寄りのバス停があるが大丈夫だろうか...。
最寄りの潮見三丁目バス停に着いた。ここからダッシュでマックに向かう。果たして間に合うのか。
これがかの有名な日本最北のマクドナルド、40号稚内店だ。駐車場にはたくさんの車があった。これはかなりの混雑を予想したが
利用率はそこそこって感じで空席もちゃんとあった。
ちなみに内装はいたって普通で他のマクドナルドと特に変わり映えはしない。
なんとか朝マックの注文に成功。10時30分という朝マック終了時刻に着き、グレーゾーンではあったがセーフ。久しぶりのマフィンとハッシュポテトはとても美味しかった。
日本最北のマックのベンチにはかの有名なドナルドさんがお客を出迎えている。うごくメモ帳で、ドナルドとムスカが戦っているのを見てゲラゲラ笑っていた時代を思い出させてくれたと同時に、今はほぼ全てが淫夢に取って代わられた事を考え、一時代を築き上げた王の余生...みたいな雰囲気も感じた。
稚内北防波堤ドーム
朝マック食べて懐かしい思い出を振り返った後は、また稚内駅方面に戻る事に。バスに乗る前に郵便局に寄って、同行者のsyunのメルカリの荷物の発送をすることに。埼玉から送られるはずの荷物を北海道のしかも稚内から送られて、さぞ落札者は驚いただろう。
このバスに乗って稚内バスターミナルへ。
そして稚内駅に着いた後は北に5分ほど歩いて防波堤ドームへ
かつてここには国鉄(現JR)の線路がここまで延びており、稚内桟橋駅という仮乗降場があり、乗客は列車を降りた後このドームの中を通って稚泊連絡船に乗船していたのだそう。
現在は乗り換え通路としての役目を終えて、防波堤としてのみ使われているのだそう。
横から見てみると、防波堤の建築の荘厳さが分かるだろう。なんかドラクエに出てきそうな建物だ。
昼飯
ドームを見た後は昼飯を食べる事に。といっても海鮮丼はまあまあな値段がするし、何より朝マックを食べたので、そんなに腹が減っているわけではない。
とりあえずボリュームは無くていいから安く飯が食える場所がないだろうか...。と二人で考えていたら、さっきのドーム近くのこの市場にたどり着いた。
着いたのは夢食館北市場
1階は市場で2階は海鮮丼などが食べられる食事処になっている。カニやらいろんな魚が並んでいて海なし県の住民にとっては新鮮な光景が広がっている中、こんな物を発見。
カットメロンが何と200円!!
安くね!!って思いちょうどいいサイズ感だったので昼飯として買う事に。
ここではクレジットカードも使えた。有能
美味しそうなので一回食べてみたが
キ――ン!!
ときた
しっかりと中まで冷やされていて、歯に染みた。仕方ないのでしばらく地面に置いて少しあっためる事にした。そして食べごろになっていただいたらこれがかなり美味い!!このクオリティと量で200円はかなりお得なので是非みなさんも稚内に行った時は食べて欲しい。
宗谷岬
メロン食ったり郵便局寄ったりと稚内駅の周りを適当にフラフラした後は、いよいよ代表的観光地宗谷岬へ。
稚内ターミナル13時20分発の天北宗谷岬線に乗って目指すことに。今まで乗ってきたバスは大体余裕で座れたけど、このバスは結構な混雑を見せていた。というのもこのバスは直行便ではなく、普通に市街地のバス停にも停まる。方向的に市街地のほとんどを横断して行くのでそこだけの利用客だけでもそれなりにいる。
市街地を横断するがそこを過ぎれば一気に海と自然が広がる。ぶっちゃけ昨日の豊富留萌線とたいして変わらない風景だ。
稚内市街地から宗谷岬は結構近そうな感じがするが(最近まで自分もそう思ってた)実際は最短距離で行っても30kmはある。関東だと東京~横浜に匹敵する距離でいかに稚内市が横に長い事か...。
1時間程で宗谷岬バス停に到着
乗客のほとんどはここで降りた。
バス停周辺には流氷館といった観光施設があるが、今回はスルー。というわけで宗谷岬に行くのだが...。
雨降ってきた...
宗谷岬に向かっている最中は晴れていたのになぜよりにもよってメインの宗谷岬で降られてしまうのか...。何気にバスで来るのはダイヤ的な意味でかなりめんどくさいんだぞ...。
とりあえず記念に一枚
これでついに日本最北端の地に足を踏み入れたことになる。成田空港から1330kmをバス・列車・飛行機を移動してやってきた。感慨深い気もして、その感傷に浸りたいが、それを遮るように雨がガンガン降っている。
もっと見ていたいけどさっさと見る所を回る事に
これが間宮林蔵の像
この人が江戸時代に樺太が島であることを発見した偉人だ。その発見にちなみ、樺太とロシアの間にある海を間宮海峡と言うらしく、日本人の名前が海峡の名前になっているのはこれが唯一のケースなんだとか。
まあ、この像を見ていた時はそんなことは知らず、とりあえず有名な将軍かな?程度の認識だったが。
さて、せっかくなのでかっこよく顔をアップで撮ろうと思ったが
クソ付いとるがな
宗谷岬の近くにある丘を登ったところにかる海軍望楼
海軍望楼とは海の沿岸部に置いてある、海の見張りをしたり気象観測をしたりする重要な場所。
ここではかつて最強と称されたロシアのバルチック艦隊の監視をしていた、国防の最前線だ。
なかなかうまい宣伝をしている宿を発見。丘に登った人に上手くアピールをしている。
調べてみたら民宿「最北の宿」というそのまんまのネーミングだが風情を感じる名前だ。
丘の上にはほかにも見どころはあるのだが、じょじょに雨が強くなってきた。仕方ないので宗谷岬バス停の待合所に逃げ込むことに。
中には自分たちと同じように、せっかく宗谷岬に来たのに雨に降られてしまった悲しき同志たちが何人もいた。
帰りのバスがやってきた。これに乗ってまた稚内バスターミナルに戻る。
しかしまあ思うのだが、もう少し宗谷岬での観光に配慮できないかなあ...。このバスは稚内から宗谷岬だけでなくその先の鬼志別・浜頓別を結んでいるから仕方ないと言えば仕方ないものの、観光をするには不便なのは否めない。今回宗谷岬にいられたのは折り返しの稚内駅前ターミナル行きがやってくるまでの、わずか40分程だったのである。
また、1日で済ませるなら稚内駅前ターミナルを9時39分・13時20分に出る便じゃないとバスでは帰ってこれない。
定期観光バスもあるにはあるが、それでも宗谷岬にいられるのは40分程なので、可能ならばレンタカーを借りていった方がじっくり楽しめると思う。
帰りはほとんど寝てた。
特に早起きでもないし、ほとんどバスで移動してたから特に疲れる要素は無いが、なんか疲れていたのだろう。
氷雪の門
雨降る宗谷岬を離れ、バスは終点の稚内バスターミナルに到着。雨はあと10分~20分で止むらしいので、それは問題ないのだが問題はやることがほぼ無い事だ。一応同行者のsyun君と
「ノシャップ岬で夕日を撮ろう」
みたいな話はしていたが、今はまだ15時。夕日を撮るにはまだ早すぎるし、夕食を食べるのも早すぎる。
とまあそんなこんなで、この後の予定の話し合いをしていた時、俺は夏前に国内旅行業務取扱管理者の資格の勉強をしていた時に知った、稚内のスポットを思い出した。とりあえず提案した結果、時間つぶしがてらそこに行くことにした。
というわけで稚内バスターミナルからノシャップ方面行きのバスに乗車。乗って数分の所の宝来2丁目バス停で下車。
バスが通った道を曲がってしばらく歩くと坂が見えてくる。ここを登った先が稚内公園だ。
そして、坂を上った先にいたものは...。
鹿でした
坂道に入る直前まで本当に市街地なのに、上り終わってすぐに野生動物との邂逅。宗谷岬でのキツネといい、都会(要出典)稚内は野生動物の隠れた宝庫だ。
奈良と違って餌を与える事は出来ないが、行こうと思えば間近まで行って見る事が出来る。しかし、どれくらい人に慣れているのかわからないので、あまり近づかない方がいいかもしれない。あと、奈良よりデカい。奈良の鹿は俺の腰くらい(80cmくらい)の高さだが、稚内(エゾシカ)はおそらく俺の身長(170cm)くらいありそうだ。
道を塞いでいる鹿もいたのでどくまで待ったりと、ちょいちょい足止めを食らったが、割とすぐに上に着いた。
この稚内公園にはいくつかの銅像や碑が存在する。その中でもっとも有名なものがこの氷雪の門というものだ。これはかつて日本の領土であった樺太で亡くなった日本人を慰霊する目的で造られた像だ。最初見たときは第二次世界大戦関連のものかと思ったし、そう思っている人も多いようだが実際は、樺太で亡くなった日本人を対象にしているようだ。
次に見たのが南極観測樺太犬訓練記念碑。南極での物資輸送で使われた犬たちの功績を讃えるために建てられたもの。南極では当時物資輸送にイヌゾリが使われていて、それを牽引するために樺太犬が、この稚内公園で訓練をしたうえで南極にむかっていったんだとか。
ノシャップ岬リターンズ
さて、稚内公園の山道みたいな何かを下り、街に戻ってきた。時間もちょうどいい感じになりまたバスに乗って、またノシャップ岬に向かうことに。
ノシャップ岬には自分たちを含めて10人ほどいた。自分たちよりもすごそうなカメラと三脚を持ってる人、カップルで来ている人、車載主界隈で見かけそうな荷物マシマシのバイクで来ている人など様々。皆場所も恰好もバラバラだが、唯一の共通点は夕陽を待っている事、ただそれだけだ。
宗谷湾を行くハートランドフェリー。稚内と利尻・礼文島を結ぶ航路を担う大切なフェリーだ。
フェリーが通り過ぎて少し経つと、夕陽が空で存在感を大きく主張し始めた。絶好の撮影チャンスだ。
とりあえず何枚か
まだまだ修行が足りんか...。
適当に撮影を終えたら腹が減ってきた。思えば昼はカットメロンしか食べていない。もちろんボリュームはあったが、腹は減る。というわけで
稚内駅から歩いて10分の所にある、海鮮炉端うろこ亭という場所で夜ご飯。
ここの店は日本テレビの笑ってこらえてという番組でも紹介されたことがあるお店なんだとか。
終わり
というわけで今回は鉄道旅の中にある、一切鉄道に乗らない日でした。
稚内の風光明媚なところをたくさん見れて楽しかったです(小学生の作文みたいな文章)
本日もありがとうございました。次回はちゃんと鉄道に乗ります。
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